【現代インド・南アジア次世代研究者合宿 受講生研究発表】発表者:山本達也

現代インド・南アジア次世代研究者合宿

氏名:山本達也(京都大学大学院文学研究科)
発表タイトル:「チベット難民若年層に見るアイデンティティの変容とその可能性」

報告者は、北インドダラムサラにすむチベット難民の芸能集団に焦点を当て、彼らのあいだに現れている新たなアイデンティティの形態を描写し、それにより社会変容を提示した。また、時にチベット難民研究の文脈においてネガティブに解釈されてきた彼らのアイデンティティの変容は、同時に、私たちとの同時代性を垣間見せ、グローバリゼーションの時代における新たな連帯や理論導出の可能性を示唆するものであることを示した。特に報告者が発表において意識的におこなったのは、チベット難民研究に閉じこもらず、インドや他地域の研究者の方の理論形成や議論と結びつきを作りだそうということであった。これはある程度結実したと感じている。

質疑応答において、報告者の発表を高めてくれるような質問が数多くなされ、大変感謝している。特に、根本氏から示唆された「理論のアップグレード」や小西氏による「葛藤や苦悶という表現のありきたりさ」という指摘は、今後報告者が肝に銘じて研究活動を進めていくひとつの指標となった。

また、田辺先生との討論において、報告者が考えていることをうまく表現できなかったのが大変心残りであった。まだまだ成長する余地があるのだろう、とポジティヴにとらえ、今後の研究活動に邁進していくきっかけとして今回の合宿での報告の経験を受け止めている。

»「現代インド・南アジア次世代研究者合宿」2010

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