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2017年度KINDAS研究グループ1-A「南アジアの長期発展径路」第2回研究会

 

【日時】2018年1月27日(土)13:30~17:30

 

【会場】京都大学本部構内 総合研究2号館4F カンファレンスルーム(AA463)
   (アクセス http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r_y/

 

【プログラム】

 

13:30〜13:40 趣旨説明 小茄子川歩(京都大学)

本研究会の目的

 

13:40〜14:20 発表① 田辺明生(東京大学)

南アジア型発展径路とは何か:その歴史的展開から考える(仮題)

要旨:

 南アジア地域に固有の発展径路はあるのだろうか。ある、とわたしは考えている。ではそれはいかなるものか。南アジア型発展径路は、開放性・多中心性・階層性を通じた多様性の統合を特徴としている、とひとまずは言えるだろう。ではそうした構造的な特徴をもつ南アジア型発展径路は実際の歴史のなかでいかに展開してきたのだろうか。

 古い歴史学においてはしばしば、国家ができたりこわれたりするという観点から南アジア史をみてきたように思われる。それは統合と分化の振り子的な繰り返しという歴史イメージを生む。そしてそうした脆弱な国家の振り子は、近代になってようやくブレークスルーを迎えたというわけだ。しかし、多様性の統合という観点からみると、多様な人とものの統合と包摂が漸次的に進展し、それと並行した国家社会の構造的な進化がすすんできた過程として南アジア史をみることができるのではないだろうか。こうした視点から南アジア史をみることは、狭い意味での国家史を超えて、より総合的な地域史を考えることにもつながるだろう。

 

14:20〜15:50 発表② 三田昌彦(名古屋大学)

関係性の中の国家―インド中世の非領域的国家システム―(仮題)

要旨:

 近現代の国家あるいは国家観とは異なり、インド前近代の「国家」はそもそも国家領域の概念が不明瞭で、内と外を明瞭に区別する政治学をもたないように思われる。アルタシャーストラにも明らかなように、王権は領土をめぐる自己の存在と活動の原理を説明するために、領域外であるはずの友邦国を組み入れ、しかもこれを国家の不可欠な構成要素とする。外側にも内側にも自律的(自立的)権力が存在し、しかもいずれも王権ないし潜在的な王権と見なしているインドの政治学では、国家は明確な領域を構成する存在としてではなく、王権の担い手やそれに関与する様々な人々・団体同士の関係性の中に浮かび上がるある種の政治秩序として立ち現れることになる。

 本報告ではこうした国家観の一つの具体例だと考えられる11~13世紀のラージプートのサーマンタ・システムを主な対象として、如上の独特な(むしろ前近代では当然な?)開放的国家システムのあり方を考察する。それは非領域的な人的ネットワーク(親族関係、主従関係、婚姻関係、外交関係、広域商人との協力関係、寺院との関係など)を通してサーマンタのような小領域権力を統合する、流動的でありながら意外に安定的な広域権力として把握されよう。なお、近世への展開についても時間の許す限り報告したい。

 

休憩

 

16:00〜16:40 コメント

コメント①  石川寛(早稲田大学)

コメント② 古井龍介(東京大学)

コメント③ 中溝和弥(京都大学)

 

16:40〜17:30 ディスカッション(*今後の研究会の進め方なども協議)

 

懇親会(18:00〜)

 

*報告とディスカッションはすべて日本語で行なわれます。

 

【お問い合わせ等】

INDAS-South Asia事務局 indas_office[at]asafas.kyoto-u.ac.jp

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