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2017年度KINDAS研究グループ1-B「南アジアの開放経済」第3回研究会「開放性と多様性のなかの経済・社会:植民地期インドを焦点にして」

(科研費基盤研究(B)「植民地期インドにおける外国貿易・国内交易・物価の長期趨勢と変動:統計的研究」(代表:杉原薫)との共催)

 

【日時】

1日目:2017年11月18日(土)13:30~18:30

2日目:2017年11月19日(日)9:30~16:30

 

【会場】京都大学東南アジア地域研究研究所・稲盛財団記念館201号室(東南亭)
   (アクセス https://kyoto.cseas.kyoto-u.ac.jp/

 

【プログラム】

●1日目

13:30〜13:40 趣旨説明 大石高志(神戸市外国語大学・准教授)

国内市場志向型商品の台頭と近代インド:資源・環境、産業、消費

13:40〜14:40 杉原薫(総合地球環境学研究所・特任教授)

Consolidating India’s Trade Statistics, c.1800-1890: Notes on sources with special reference to Administration Reports

14:40〜16:10 神田さやこ(慶応大学・教授)

18世紀後半〜19世紀前半のカシ丘陵における資源開発

休憩

16:30〜18:00 小川道大(金沢大学・准教授)

19世紀後半におけるボンベイ市発展の空間分析:紡績業と域内外貿易に注目して

18:00〜18:30 議論

懇親会(19:00〜)

 

●2日目

9:30〜11:00 大石高志

国内市場志向型商品としてのビーリー(bidi)の台頭:製造、流通、消費

11:00〜12:30 木越義則(名古屋大学・准教授)

近代中国の一次産品輸出:ステープル理論の視角から

昼食(12:30〜13:30)

13:30〜14:00 佐藤孝宏(弘前大学・准教授)

水資源依存型農業の展開:タミルナードゥ州マドゥライ県の100年」(サマリーの提示)

14:00〜16:30 総合討論と今後に向けて

次回への報告展望:谷口謙次(大阪市立大学・博士研究員)、西村雄志(関西大学・教授)、小林篤史(大阪産業大学・専任講師)

総合コメント:脇村孝平(大阪市立大学・教授)、藤田幸一(京都大学東南アジア地域研究研究所・教授)

 

*報告と議論はすべて日本語で行なわれます。

 

【本研究会の趣旨(大石記)】

 植民地期のインドにおける経済・社会の動態とその特性を、「開放性」と「多様性」を焦点や前提にしながら読み解く試み。

 植民地期には、鉄道をはじめとする新規の物流・移動インフラ設置やその事実上の起点となった植民地港湾都市の整備が進み、そのなかで、輸出志向型一次産品の経済やイギリスからもたらされる工業製品の流れなどが明示的に大きくなり、こうした意味で、イギリス主導の植民地経済への収斂性/被規定性/被統合性が増大した。しかし、その只中で、同時に、植民地港湾都市に収斂しない異なるベクトルの物流や、輸出志向型ではない国内市場志向型の物流/産業蘇生/市場形成が見られたと考えられる。

 本研究では、こうした物流、産業、市場の形成が、インド内の多様なベクトルの織り成す活発な還流として、そして、インド外とも結び付いた広域経済として(日本など、イギリス以外との遠隔地接続関係も含む)、具体的にどのように生じたかを、可能な限り統計的裏付けを伴う形で明らかにするとともに、それを可能にしたり下支えしたりした中下層も含む消費の動態も捉える。全体として、南アジアに賦与されてきた環境・資源の「多様性」や制約、そして、歴史的に醸成されてきた社会・経済・文化の「多様性」や広域流動性、「開放性」が、植民地期に、どのように継承・再編されたかを解明する試みとなる。

 また、比較史的な視点の確保を図るため、インド以外の地域(中国や東南アジア)からの報告を交えて、地域ごとに、「多様性」や「開放性」、そして、植民地主義の規定性などを、相対化して捉えることも試みる。

 つまり、具体的な探求・把握を目指す事項は、以下のように列挙できる。

・生産や流通、消費を規定する自然生態環境や資源の特性

・具体的なモノ・商品の事例に即した広域流通や還流

・特定の商人コミュニティの介在や台頭

・モノや商品を提供・製造した農林工鉱業の特性:インフォーマル・セクターや労働集約型産業

・消費の特性とその背景の社会動態:特に中下層の経済・社会的上昇と政治文化的台頭

 

【参加対象】一般参加歓迎

 

【お問い合わせ等】INDAS-South Asia事務局 indas_office[at]asafas.kyoto-u.ac.jp
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