【FINDAS】「<解放>のポリティクス―ダリト運動のダイナミクス」

【日 時】2013年6月30日(日) 13:00~17:00

 

【場 所】

外大本郷サテライト 4階セミナールーム(http://p.tl/p5yo

全体テーマ
<解放>のポリティクス ―ダリト運動のダイナミクス


発表者①:鈴木真弥(中央大学)
タイトル:現代ダリト運動における「多様化」「個別化」の位相


《要旨》
運動は社会のありようを映し出す「鏡」であるが、それに加えて、未来を予見する「予言者」でもある。運動による問題提起が将来起こりうる社会変動を先取りするのである。
本報告では、ダリト運動の活発化が進む一方でしばしば指摘される「多様化」「個別化」の傾向を検討するにあたって、ダリトのなかでも相対的に社会経済的弱者層であり、ダリト運動において周縁化されてきたバールミーキ(「清掃カースト」として知られる)を取り上げる。2つの生誕祭――1969年のガンディー生誕祭と1991年のアンベードカル生誕祭がバールミーキの運動に転換期をもたらしたことに着目し、ハリジャン運動とダリト運動の影響下で揺れ動いてきた経緯を追う。1990年代後半に入ると、バールミーキの運動はとくに司法分野での取り組みに力を入れており、弁護士や公務員を担い手として大きく変容しつつある。ほかのダリト運動との類似性・相違性を見出し、その背景と今後の展開を考察する。


発表者②:舟橋健太(京都大学)
タイトル:「エリート」の意味と意義―現代ダリト運動にみるリーダー-フォロワー関係に関する一考察


《要旨》
独立以後のダリト運動において、運動を興し、唱え、率いる人びとの存在は、注視に値しよう。「ハリジャン・エリート」論において議論されてきたように、ダリト(元「不可触民」、ハリジャン、指定カースト)のなかでも社会経済的地位が上位にあるいわゆる「エリート」たちは、その多くが、留保制度の恩恵を受けて地位上昇を果たしてきた。留保制度の権益が、特定の家族ないし親族に偏向する「クリーミー・レイヤー(上澄み階層)」と称される問題をはらみつつも、留保制度、およびその恩恵を受けたエリートたちが、独立以後のダリト運動の展開に寄与した功績は大きい。本発表においては、「エリート・ダリト」と捉えられる、運動を主導するリーダー層に着目し、フォロワーとなる人びととの関係性を視野に収めつつ、近年のダリト運動にみられる特徴に関して考察を行いたい。


発表者③:友常勉(東京外国語大学国際日本研究センター)
タイトル:プネーにおけるダリト解放運動・調査報告―ダリト解放運動と部落解放運動の対話のために


《要旨》
マハラシュトラ州プネーにおけるダリト解放運動について、①ダリト・パンサー以後のアンベードカル運動、②複雑なポリティクスをにらみながら営まれているコミュニティ・ベースの運動、③多様性・多義性を反映し、その普遍化を阻止しつつ組まれている政治闘争などの観点から報告したい。また、そこにおける非西洋的な〈self〉創出の試み、あるいはダリトアイデンティティ、ダリト文化の再概念化についても触れたい。
コメンテーター:


佐藤 智水(龍谷大学)

【一般参加者歓迎】

 

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