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【KINDAS】第1回バングラデシュ研究会(INDAS-South Asia京大拠点研究グループ1-A「南アジアの長期発展径路」2016年度第1回研究会)

2016年7月2日 @ 1:00 PM - 6:15 PM

第1回バングラデシュ研究会
(INDAS-South Asia京大拠点研究グループ1-A「南アジアの長期発展径路」2016年度第1回研究会)

日時:2016年7月2日(土)13時-18時15分
場所:京都大学東南アジア研究所201号室(東南亭)

アクセス


プログラム:
13:00 開会(研究会立ち上げの趣旨説明)
13:05ー14:10 映像作品上映(南出和余氏)
14:20-15:30 報告1 杉江あい(東京外大PD)「バングラデシュ村落社会の変動―社会集団間の関係に着目して」
15:30-16:40 報告2 南出和余(桃山学院大)「バングラデシュ農村の若者たちの「移動」から考える階層の生産/再生産」
16:40-16:50 休憩
16:50-18:00 報告3 藤田幸一(京都大学)「バングラデシュ農村の「小農社会」化―タンガイルとボグラの調査村の長期観察から」
18:00-18:15 ビジネスミーティング(今後の研究会の進め方について)

なお、3本の報告について、高田峰夫氏(広島修道大学)から各報告の後すぐにコメントをしていただく予定になっています。

3本の報告要旨は、以下の通りです。
杉江報告
バングラデシュはムスリムが人口の9割以上を占めるイスラーム国家である。それゆえ、多くの先行研究は、村落社会の主要な構成主体としてムスリムのみを研究対象としてきた。しかし、当地域でムスリム人口が多数を占めるようになったのは、ここ1世紀半ほどの間の継続的なヒンドゥー人口の流出によっており、現在もヒンドゥー人口は国内のほとんどの地域に分布している。また、バングラデシュに限らず、南アジアではムスリムの間にもカースト的な階層が見られることが報告されており、ムスリムも同質的な一枚岩を構成しているわけではない。
本報告では、タンガイル県の数か村を事例として、バングラデシュ村落社会を多様な社会集団とその相互作用から構成されるものとして捉えなおし、20世紀初頭以降の村落社会の変動を集団間の関係に着目して明らかにする。その上で、本報告の対象地域で見られた社会集団間の関係やイスラーム化の諸相が、バングラデシュや南アジアの歴史的・地域的文脈、そしてより広い世界的な動向の中で、いかに捉えられるのかを論じる。

南出報告
バングラデシュでは、1980年代後半ごろから農村や都市貧困層の間に初等教育の普及が進み、現在20代の若者たちは、各家庭における「教育第一世代」として、親世代とは異なる子ども期・若者期を経験している。一方、1980年代から始まり2000年代以降とくに顕著に広がりを見せる都市近郊でのアパレル産業を中心とした(低賃金)労働市場では、20代前半の農村出身の多くの若者たちがその原動力となっている。この教育の普及と都市部への労働移動は結果としてどちらも現在の若者世代が担っているが、実際には「学歴がほとんど意味をなさないアパレル産業」は、彼ら彼女らに「葛藤」をもたらし、むしろ「教育と労働の不連続性」と言われる状況である。では、彼ら彼女らの教育経験はどこへ向かうのか。

本発表では、発表者が2000年から調査を続けているジャマルプール県農村部の若者たちを事例として、教育と労働の連続・不連続性および、彼ら彼女らが描く将来像から、階層の生産と再生産について考えてみたい。

藤田報告
バングラデシュでは、比較的順調な経済発展が進む中、農村では雇用労働依存型の伝統的な富農経営が急速に姿を消しつつあり、反面、土地なしや零細な土地所有世帯の一部が積極的に借地をし、家族労働に基づく経営体が育ちつつある。これは、戦前日本型の「東アジア小農社会」(宮嶋博史)に近づいていることを意味するが、バングラデシュのみならず、南アジア全体(スリランカのシンハラ社会はやや例外か?)の農業経営組織にとって革命的変化が始まっていることを示唆するものであり、南アジア(農村)社会全体に与える、その長期的な意味を考えるならば、大変注目すべき、先駆的な動きである。
本報告は、タンガイルD村、ボグラA村の2つの長期調査村(1992/93年と2009/10年に全世帯調査を実施)での収集データと観察から、そのような歴史的画期をなす動きがどういう要因によって始まっているのか、農業の集約化、農村労働市場の動向、農業機械化動向などを中心に、詳細に検討する。

詳細

日付:
2016年7月2日
時間:
1:00 PM - 6:15 PM
イベントカテゴリー:

会場

京都大学東南アジア研究所201号室(東南亭)